UV・紫外線

UV・紫外線 (11)

肌には紫外線を防御する機能が備わっています。じつはそれがメラニンなのです。皮膚の表皮でメラニンは紫外線をシャットアウトし、DNAの損傷や肌へのダメージを防いでいます。そのため、メラニン色素は肌を守るためには不可欠なものです。逆にメラニン色素が不足すると、皮膚組織に過度の紫外線が浸入し、シミ、シワ、肌の老化を招きます。メラニンが生成されると、見た目には「日焼け」し、肌が黒くなりますが、これ自体は心配すべきことではありません。肌の機能が正常なら、メラニンは角質とともにはがれ落ち、肌に残ることはないのです。つまり、ターンオーバーを正常にし、健康な肌になれば、メラニンも目立たなくなります。メラニン生成を抑えることに躍起になるよりも、正常なターンオーバーができるように肌を健康に保つことが大切です。そうした自然治癒力を引き出してくれるのが植物成分なのです。アロエやヘチマなどに含まれる多くの成分には日焼け後のほとりを抑えたり、ターンオーバーを正常にするはたらきがあります。使いやすい化粧水でたっぷりと水分を補給しながら紫外線対策をしましょう。

真皮にまで届き、シワ、たるみを引き起こすUV-A波の防止効果を、「PA +」、「PA ++」、「PA +++」と3段階で表したものです。+が多いほど、効果が高くなります。

近年では、SPF値が高ければ高いほどUV効果が高いという認識が広まっています。ところが、 SPF値は、SPF15とそれ以上のものでは紫外線をカットする力は変わらないというデータがあります。SPF値と紫外線防止効果を比較するという実験によるデータです。その実験によると、SPF値を少しずつ高めていくと、SPF15前後までは紫外線防御率が効果的に高まりますが、それをすぎると紫外線防御率の上昇の割合はゆるやかになります。SPF20〜30あたりで上昇がほぼ止まるという結果になったそうです。このような事から、高いSPF値ではなくても、ごく日常では、真夏でもSPF13~15であれば十分という事になります。SPF15程度なら天然成分だけで4時間から7時間ほどカバーできます。野外でのレジャーのときは、こまめに塗り直すなどの工夫をしてください。帽子や日傘を併用すれば、よりよいでしょう。

椿油やシアバター等植物オイルには紫外線を和らげる効果があります。シアバターは抗酸化力が高いため、紫外線が奥まで入るのを妨ぎ日焼けを防止します。また紫草クリームのシコンエキスにも紫外線を予防する効果があります。
※肌が弱っているとくすんできてメラニンを増やしてしまいます。健康な肌を保つことによって肌本来の機能である紫外線を反射させる力を持つ様になるのです。

効果的な紫外線対策としておすすめなのは、「アイシス 紫草〔むらさきそう〕クリーム  アルテ」をつけた後に、無添加のパウダーをはたいておく方法です。また陽射しを浴びた一日の終わりのお手当てに「紫草クリーム」を化粧水を混ぜて使うと、日焼けが残りません。そんなふうに「紫草クリーム」を使うだけでも十分、外出時の紫外線対策はできます。夏の間、こうしたお手入れをしておくと、秋になると肌色がもともとの白さに早く戻ります。

お子様のソバカスに関しては、「エクストラヴァージン シアバター マザーアース」などがおすすめです。この製品は、アフリカのシアの木の実からとれるオイルで、紫外線を和らげる効果があり、肌にも優しくお子様から敏感肌の方までおすすめです。

紫外線吸収剤不使用と書かれた日焼け止めも販売されるようになりました。しかし、一般的な日焼け止めには、その他の合成成分が多く使われています。代表的な合成成分として、「メチコン」、「ジメチコン」、「○○コポリマー」などの合成ポリマーがあります。合成ポリマーは、使い心地が軽いうえに撥水性をもたせることができるので、UV化粧品のベースとして配合されています。しかし合成ポリマーは、合成樹脂の膜で肌を覆うようなもので、水に入っても落ちにくいかわりに、皮膚の上にとどまり、肌荒れや乾燥をまねきます。さらに合成ポリマーを落とすには強い界面活性剤を含む洗剤が必要で、これも肌に深刻なダメージを与える原因となります。一方、天然成分主体の日焼け止めクリームには、天然ミネラルである、酸化亜鉛や酸化チタンを使って紫外線をカットしています。酸化亜鉛や酸化チタンは、「紫外線散乱剤」と呼ばれています。「紫外線散乱剤」は、肌の上で紫外線を反射させて、紫外線が肌の内側に入るのを防ぎます。比較的安全で、肌への負担が少ないのが特徴です。

紫外線防止のために配合されている石油由来の合成成分です。「紫外線吸収剤」は、紫外線を吸収した後に肌の上で熱に変換して放出します。その結果、紫外線が肌の内側に入らないため、日焼けを防ぐというわけです。しかし、「紫外線吸収剤」は、紫外線を熱に変換させる過程で化学反応が起きて、かぶれや荒れ、シミなどの原因となります。これは防腐剤やタール色素と同じ系統の合成化学物質で、発ガン性などの毒性があるといわれています。吸収剤の代表的なものであるオキシベンゾンは環境ホルモンの疑いもあります。紫外線吸収剤は肌への刺激が大変強いため、薬事法により、それぞれの成分ごとに使用量の上限が決められているほどです。

敏感肌の場合は、ファンデーションはパウダーファンデーションの使用がおすすめです。また、できれば日焼け止めクリームは使わずに、紫外線を和らげたり、炎症を抑える「シコンエキス」が入った乳化剤不使用のバルサムクリームをメイク下地に使用します。そして、効果的なメイク方法は、ルーセントフェイスパウダーとパウダーファンデーションを組み合わせたサンドイッチ方式のメイク方法でUV効果を高め、メイク崩れを防止することができます。

▼ サンドイッチ方式 ▼
1.ファンデーションをつける前に下地パウダーとしてルーセントフェイスパウダーを先につけるのがポイント。パウダーはよく肌になじませてください。

2.ファンデーションをつけます。この時も肌によく馴染ませます。

3.さらに、ファンデーションの後にもう一度、フェイスパウダーを重ね付けします。つまりフェイスパウダーで、ファンデーションをサンドイッチするわけです。

▼ ポイント ▼
★最後はスポンジでパッティング。このひと手間が肌への密着度を高め、化粧崩れを防止し、きれいに仕上がります。
★気になる隠したい部分(シミやクマなど)がある時には、パウダーをつける前に、部分的にコンシーラを使用します。

▼ アイテムをつける手順 ▼
化粧水→ バルサムクリーム→ 化粧水→フェイスパウダー→ ファンデーション→ フェイスパウダー

敏感肌におすすめのUV対策は、乳化剤不使用のバルサムクリームとフェイスパウダーだけで、紫外線予防する方法があります。そして、実は、日焼け止めクリームを使わなくても、肌にやさしく、スキンケアをしながら紫外線予防ができるのです。

敏感肌の場合は、UVアイテムに含まれる紫外線散乱剤の酸化チタンが刺激になることがあるため、バルサムクリームとフェイスバウダーの活用で、紫外線予防をしましょう。

フェイスパウダーは紫外線を反射、散乱させる働きにすぐれており、肌を優しく守ってくれます。また他にも、お化粧崩れの防止にも役立ちます。 フェイスパウダーを上手に活用すれば、手軽に、そしていっそう効果的なUV対策が可能になり、そのうえ肌への負担も減らしてくれます。

また同じフェイスパウダーでも、しっかりと天然成分100%のオーガニック・フェイスパウダーを選んでください。石油系の油剤やポリマーが入っているようなフェイスパウダーではかえって肌の負担になります。

シルク、葛粉、クレイ、花、マイカなど、スキンケア効果も期待できるものが多くあります。肌にやさしいオーガニック・フェイスパウダーでUV対策しましょう。
また、乳化剤不使用のバルサムクリームは、紫外線を和らげる効果のあるシコンが入ったバルサムクリームがおすすめです。

▼ アイテムをつける順番 ▼ 

  化粧水→ バルサムまたはクリーム→ 化粧水→ フェイスパウダー

ファンデーションにSPFがあるものを使えば、下地として、とくにUVクリームを使う必要はありません。下地クリームとしては、「アイシス 紫草〔むらさきそう〕クリーム  アルテ」「ローズ美容バルサム アルテ」など、くすみを防止してくれるものを使うのがおすすめです。この上にファンデーションを塗ってください。また、くすみやシミを予防する植物が配合された化粧水やパックなどアフターサンケアをすることをおすすめします。そうした働きがある植物は、ローズ、カミツレ、ドクダミ、シコンなどがあります。

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